2021年6月アーカイブ


まだ6月だというのにこの暑さ・・・。

梅雨入りが異常に早かったかと思ったらその後の雨は小康状態。
かと思えばつい先日は深夜に雷が鳴り響き、
雨が地面を打ち付ける轟音で
眠りがさえぎられるほどの大雨が大阪では降りました。

梅雨の季節ってこんな感じだったかな?
と汗をかきかき不思議に思っております。


さて、今回の記事は趣向を変えて
現場で使う道具のことを紹介したいなと思います。

しかも「これいいな!」と思ってリースしたものが
あまり使えなかったという失敗談ですので
ぜひこれを読んだ皆様には同じ失敗をしないよう
役立てて欲しいなと思います。


この間現場でホッパーをレンタルしました。
ホッパーとは現場に運送されてきた生コンクリートを
生コン車から移し替えてクレーン等で打設するのに使用するための道具です。

大きさはさまざまで少量のコンクリート打設や、
作業場制限のある箇所で使用されます。

ちなみに一般的なものはこんな感じ↓
ホッパー1.jpg

画像をみてもらうと想像がつきやすいと思いますが、
下に向かってすぼまった円錐状の容器の上から
生コンクリートを流し込みます。

その後、クレーン等で吊り上げて打設箇所直上まで移動させ、
画像右のハンドルと引っ張ると本体直下の排出口がパカっと開いて
生コンを打設箇所に打設できるという便利な道具です。

さて今回当社では
擁壁と擁壁の間に階段を作る」 場面がありました。
コンクリートで階段を作る手順は、
階段が出来る斜面の土を整形する → その上に均しコンクリートを打設する
→ 袖壁を作る → 階段部を作る

ものすごく大まかにいうとこんな感じで進んでいきます。

ここで袖壁の生コンクリートを打設する段階まで来たときに、
問題にぶち当たりました。

斜面で少量の生コンクリートを打設したいのでホッパーを使用したいのだが、
擁壁が邪魔でホッパーを近くまで寄せられない
」というものです。

実際に施工箇所の写真をご覧ください。
施工箇所.jpg

(写真では袖壁が出来上がっています。すみません・・・。)

ホッパーの構造上、真下にしか打設できないので
擁壁が真横にあるとホッパーの胴体が擁壁に干渉して
袖壁の直上に排出口を持ってくることが出来ないのです。

平地なら一輪車に積んで運べばいいのですが、
斜面なのでそれも難しい。

時間がかかると生コンクリートの品質が落ちてしまうので
機械を使って打設したいのに・・・。

しかし現場の悩み事は全国共通。

そして誰かの困ったを解決するところに商機があるわけで
こういう場面で使えるホッパーというものが既にあり、
実際にレンタルしました!

それがこちら↓
ホッパー.jpg

ご覧のとおり排出口が直下ではなく斜めについており、
擁壁の際まで寄せても胴体が邪魔にならない構造となっています。


まさにこの現場で袖壁を打設するために生まれたかのごとし!


担当者は「こんな便利なものがあれば解決や!」と思ったそうです。
その選択が失敗を招き込んでいることに気づかずに・・。

読者の皆さんはお気づきになられたでしょうか?

最初に説明した通り、ホッパーに入れた生コンクリートを打設するには
ホッパーについたハンドルを引く必要があります。

そしてハンドルを引くにはハンドルの正面に立たなければいけない。

お分かりですね?
ですね?そう。


擁壁があって普通のホッパーでは近づけないからとレンタルしたのに、
ハンドルが排出口の側についているせいで人の入る隙間が無くなってしまった

のです。
図-1.png

結局2人がかりで斜面の上と下から
ハンドルを引っ張る協力作業で難を逃れたようですが、
本来なら1人で打設できるのにもったいない話です。

【今回の教訓】
便利そうな道具でもすぐに飛びつかず
現場条件としっかり照らし合わせる。


今日も一日ご安全に!

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