現場は安全第一

2月ははたしてこんなに暖かったのか…。

その謎を解明するために我々はアマゾンの奥地へと向かった―――。

藤岡弘、探検隊、懐かしいですね。

さてなにについて書こうかと頭を悩ませていましたが、

「安全第一」ということについて

日々思うことなど雑感を書いてみようと思います。

そもそもの「安全第一」の始まりとはなんだったのでしょうか?

誰が言い始めたかは少し調べただけで分かります。

製造業や建設業の人なら講習などで聞いたことがあるかもしれませんが、

時は1906年のアメリカ。

USスチールという会社のゲーリー社長がそれまでの経営方針であった、

「生産第一、品質第二、安全第三」から

「安全第一、品質第二、生産第三」へと

方針転換を図ったことに端を発しています。

最初は周りから反対も多かったそうですが、

安全第一の方針を実施したところ

災害が減少したことはもちろん、

製品品質は改善され良くなり、生産高も上昇したそうです。

それはそうです。

いつ怪我をするか分からない状況で上からガミガミと生産性を上げろ!と

現場に押し付けられても、働いているのは人間です。

危険でキツイ仕事場で「次は自分が怪我をするかも」

と不安な気持ちを持ちながらでは、

生産性が上がらないことは想像に易いです。

そういった経緯があり、まずアメリカで広がり

その後日本にも「安全第一」の理念が輸入されました。

建設業の現場で安全第一の標語を知らない人はいないでしょう。

しかし実際問題として、安全を第二位以下として施工している会社はまだ存在します。

それはなぜか?

では逆に安全を蔑ろにして手に入れられるものを考えてみましょう。

それはなにを差し置いても出来高でしょう。

安全第一のA社が本体工事の前に例えば安全施設の施工にとりかかっているとき、

蔑ろにしているB社はA社がやるような安全対策を無視し本体工事に着手しています。

短期的に見たときに出来高が上がっているのはB社です。

その分工程は短く、工事金額を安くお客さんに提示できるので、

他社との競争にも強く見えます。

しかし安全をないがしろにして得られたその強みはハリボテです。

いっときの勢いはあるかもしれませんが、先ほど述べた通り

人間は危ない環境で働きたくないのが普通なので従業員は定着せず、

工期と出来高優先なので、品質・出来栄えもよくなる訳がありません。

なにより実際に事故が起これば一巻の終わりです。

それでも「ウチは大丈夫だから」とか

「いつもこうやっているから」という結果論だけで

「安全第一」と嘯く会社は数多く存在します。

安全を経営方針の一番目にもってくるということは、

会社の利益を削ってでも現場の安全を優先するという覚悟が必要になります。

弊社では頭ごなしに起こったことについて怒りをぶつける様なことはしません。

なぜ起こったのかと、

それを未来に活かすためにはどうすればいいのかを大切にしています。

そしてお客さまへは大変なご迷惑をかけたことを真摯に謝罪します。

弊社ではしつこくしつこく会議の場などで

従業員に安全第一で仕事進めることを諭しています。

事故が起こった時の賠償金や、

仕事の手直し・手戻りにかかる費用のことももちろんありますが、

せっかく縁があって同じ会社で働くことになった人が怪我をしたり、

怪我をさせたりするような、

そんな不幸な目に遭わせたくないからです。

それに危険の芽を事前に摘めるような現場は、

コミュニケーションが行き届き、そして働く人の満足も高いはずです。

当たり前のことを当たり前に出来るようになったとき、

お客さまからの引き合いはいまよりも必ず上がります。

弊社でもまだまだ道半ばではありますが、

引き続き本来の意味での「安全第一」での施工を進めてまいりますので、

ご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

今日も一日ご安全に!

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